SH療法に関してよくあるご質問と回答をまとめてみました。
SH療法は多くの歯科医院のホームページで紹介されていますが、情報によっては誤解を招く記述も見受けられます。
みつもり歯科医院のSH療法に関する最新情報は、SHTA理事でもある当院院長の三森が責任を持って管理しています。
SH療法に関するご不明な点や疑問点は、最新かつ正確な情報を掲載しているみつもり歯科医院のホームページでご確認ください。
また、お問い合わせ、ご質問はSHTA事務局(https://www.shta.jp/)でも可能です。
Q:SH療法は顎(あご)を広げる治療法ですか?
SH療法は、歯列を拡大してスペースを作り、叢生(歯並びが凸凹している状態)の歯を整える治療法です。これまでの経験から、顎の骨格自体が大幅に拡大するとは考えておりません。他の歯科医院でSH療法をご検討されている場合は、念のため、担当の歯科医師にご確認いただくことをお勧めいたします。
Q:SH療法を始める時期は?
A:お子様の場合、SH療法の開始時期の目安は、早くても7歳ころで、上4本、下の4本の前歯が生えた頃です(8本に満たない場合もあります)。また、それ以降の方であれば、SH療法を始めたいと感じたタイミングが、開始の好機となります。
Q:大人ではだめですか?
A:もちろん大人も治療が可能です。
Q:永久歯は抜きますか?
A:原則として歯は抜きません。不要な歯はないと考えます。みつもり歯科医院はSH療法を導入して16年。その間、大切な歯を1本も抜かずに治療を進めてきました。
Q:痛くありませんか?
A:朝起きた時に前歯が少し浮くような痛みを感じることがありますが、すぐに消えることがほとんどで、他の矯正よりはるかに少ないです。また、装置が歯肉にあたることがありますが、歯科医院での調整ですぐに痛みをとることができます。
Q:歯磨きはむずかしいですか?
A:歯科矯正の歯磨きは難しくて、むし歯ができやすいといわれていますが、SH療法は取り外し式装置で治療を行いますので、装置を外して普通に歯磨きができます。また、食べ物を口にしない就寝時に装着しますので、むし歯や歯周病等になりにくい治療法です。
Q:通院のペースを教えてください。
A:治療期間は原則として月に1回ですが、さまざまな理由で少し間隔があく時があっても、まれであれば大丈夫です。保定期間(歯の位置が元に戻らないように固定する期間のこと)にはいると2~3ヶ月に1度位の通院が多いです。
Q:SH装置を入れるのはいつですか?
A:基本的には8時間から10時間SH装置を装着することで順調に治療が進みます。
多くの方が就寝時間で足りない場合には、プラス2~3時間装置の装着をしてくださっています。
SH装置を1日の中でも連続して入れなかったり、8時間を下回ると治療が進まなくなります。
Q:治療期間は?
A:永久歯列の場合平均3年~4年が多いです。混合歯列(乳歯と永久歯が混在する時期)のお子様の治療では、上下の12歳臼歯が完全に生え揃い、しっかりと咬み合うまでを歯科医師が責任を持って確認する必要がありますので、さらにもうすこし期間は長くなります。
一方で、歯列不正の程度、毎日の装着時間、生活環境、理解や協力度、年齢などにより治療期間はかわりますので、ご納得のうえでお始め下さい。
Q:SH療法で苦手なこと、うまくできないことはありますか?
A:SH療法では、歯列全体の改善には有効ですが、個々の歯、特に奥歯の強いねじれに対しては、十分な効果が得られない場合があります。
Q:下顎前突(受け口)や空隙歯列(すきっ歯)も治せますか?
A:下顎前突(受け口)や空隙歯列(すきっ歯)の治療の難易度は、それぞれの状態の程度によって大きく異なります。詳細な診断と治療計画をご提案するため、まずは一度、お気軽にご相談ください。
Q:治療の最後の方で、歯に金属のワイヤーをつけると聞いたことがありますが、本当ですか?
A:SH療法では、治療の最後の段階で、ワイヤー矯正(ブラケット矯正)に変更することはありません。治療の開始時から保定までSH装置で治療を行います。
Q:仕事の都合で8時間から10時間の時間がつくりにくいですが、治療可能でしょうか?
A:歯科矯正の1日の治療時間は様々です。ワイヤー矯正(ブラケット矯正)はつけっぱなしですので当然24時間です。マウスピース矯正(アライナー矯正/製品名としてはインビザライン等)は22時間程度、床矯正は12時間から14時間といわれています。それに比べるとSH療法は8時間から10時間とかなり短いので、他の方法と比べると時間的には有利といえます。
しかし、短くていいとは言っても残念ながら8時間を下まわると、極端に治療が進まなくなります。
矯正治療を開始される前に、ご自身の1日の生活スケジュールをご確認いただき、SH装置のためにコンスタントに毎日8時間から10時間を確保できるかどうか、そして無理なく継続できそうか、事前にしっかりと検討してください。