「最近、寝ても疲れが取れない」「日中、強い眠気に襲われる」といった経験はありませんか?
大きないびき、寝苦しさ、夜間の頻尿...。これらの症状に心当たりのある方は、睡眠時無呼吸症候群(以下 OSAS)の可能性があります。
OSASは、睡眠中の呼吸停止により、高血圧、不整脈、心筋梗塞、脳卒中、心不全などの循環器疾患が起こりやすくなり、糖尿病にOSASは高率に現れ、認知機能の低下や日中の眠気による事故、精神的な問題を引き起こす危険性高くなります。
当院でも、診療台に横になると間もなく眠ってしまう患者さんがいらっしゃいます。こういったときにはOSASの可能性があるのではと思っています。
命にかかわることがありますので、早期発見と早期治療が重要です。
主な原因は2つ。
一番多いのは40%以上の方で、顎が小さいために舌が奥に落ちることからOSASになります。次いで35%の肥満。舌にもノドにも脂肪がつくことで気道が狭くなります。顎が小さい方で、年齢が上がるにしたがって肥満になる方はOSASに要注意です。
OSASの標準的な治療は医科でのCPAP(圧力をかけた空気を鼻から送り込む装置)による治療になりますが、睡眠検査にておいて1時間あたりの無呼吸の回数が20回未満の場合(CPAPが保険適応にならないケース)や、CPAPを開始したもののどうしても慣れない場合には、歯科でのオーラルアプライアンスが重要な選択肢になってきます。
当院では、OSASの歯科的治療として、2つの治療方法をご用意しております。
▶オーラルアプライアンス
「オーラルアプライアンス」というマウスピースを装着して、下顎を少し前に出すことで気道を広くします。これによっていびきや無呼吸が改善し、睡眠中の呼吸が正常になります。オーラルアプライアンスによる治療は多くの方に対して効果が期待でき、即効性も感じられる対症療法です。
▶SHアプライアンス(歯列矯正による治療)
SHアプライアンスは基本的には歯科矯正の治療法ですが、特に顎が小さく歯が内側に倒れるような狭窄歯列弓のために、舌がノドの方に落ちて呼吸がしずらくなるのを改善することもできる治療法です。就寝時を含めて9時間ほど装置を装着します。OSASの根本的な治療として効果があるといわれています。また抜歯の必要はありません。
▶保険適用のオーラルアプライアンス
上下顎一体型の装置で、お口を動かすことはできません。お話をする時は外す必要があります。鼻がつまっている時は口呼吸がしにくいです。
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、ご希望の地域にある睡眠専門の医療機関をご紹介いたします。睡眠専門の医療機関では必要に応じて精密検査を行い、より詳細な睡眠状態を把握して治療方針を決めていきます。
健康保険でオーラルアプライアンスを作る場合には睡眠専門の医療機関での診断が必要になります。
▶睡眠障害に対する終夜睡眠ポリグラフィー検査のできる病院
みつもり歯科医院に近いところでは次の2か所になります。